アルコール科入院時の持ち物の最適解を考える 第二回 食事用品 -スプーンの重要性-
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さて、第二回では食事用品について検討する。
入院決定時に渡される「〇〇病棟へ入院される皆様へ」には「持参していただくもの」として、
食事用品:はし、はし箱、ふきん、湯飲み、スプーン
とある。
「アルコール科入院時の持ち物の最適解を考える」シリーズ第二回では、これら食事にかかる持ち物の最適解について検討したい。
はし・はし箱
言うまでもない基本のきである。だが、いくつか注意点がある。
・日常使っている箸をそのまま利用する場合、サイズの合うはし箱が見つからない場合があるようだ。実際、箸箱が箸に比して小さかったために箸箱に穴をあけ先端をそこから出すことでかろうじて納めているという事例を目撃したことがある。衛生なんてあったもんじゃない。不憫なので慎重に探すか最初からセットになっているものを買うがよろしい。
・たまに麺が出るため麵用の箸を推奨する。
ふきん
はしやはし箱、湯飲みを拭くことを想定しているのだと思うが、ほとんどの方が設置してあるペーパータオルを使用していた。塩素消毒などしづらい環境下では衛生的な見地からもペーパータオルに一元化してもよいのではないだろうか。
湯飲み
お好みだが蓋のできる保温マグを使用している方が多かった。うがい用のコップと兼用している方もおられた。自分は保温マグの口径に合わせた茶こしを持参、好みの茶葉で煎れた煎茶を楽しんだ。参考にされたし。
スプーン
大変重要である。カレーが出るからだ。ランチジャーの流行に伴いカバーのついた樹脂製のスプーンが100円ショップにも並ぶようになったのでそちらを推奨したい。ただし樹脂製はいささか油脂の落ちづらい傾向があるので使用後はペーパータオルでふき取るなどの工夫が必要。
その他カトラリー
珈琲をよく飲むならティースプーンなどあると便利かも知らん。
スパゲッティは出るが箸でなんとかなる。
ナイフはそもそも持ち込み不可。
調味料について
アルコール依存症で入院してくる方は大概血液検査で異常値が出ており食事療法に従事することを余儀なくされている。具体的には肝臓庇護のため高蛋白低脂肪塩分10g以内の献立の方が多いようだ。必然的に味は物足りないものとなるだろうが、治療中の身であることをよく考え、調味料飯の友類の持ちこみ使用は自制したい。献立に苦心してる栄養士さんが泣いちゃうだろ? いっそ健康のために推奨される塩分量を舌で覚えて帰ってやるくらいの気概で挑みたいものだ。
なお、献立によっては醤油鯛ほかの調味料がついてくる。醤油鯛一尾分3.8gの醤油に含まれる塩分量は約0.53g。案外少ないものである。
以上、「アルコール科入院時の持ち物の最適解を考える 第二回 食事用品」であった。